玉稿激論集

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2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

根っこにあるもの(改)

最近周りと比べて己の人間としての未熟さを感じることが多く、その度にほんの少し落ち込み、それなりに反省して、人間的成長を心に誓うのだが、悲しいかな未熟な人間というものの性で、幾度となく同じ過ちを繰り返してしまい、その度にまた少しだけ落ち込み…

男一匹選んだ死の道(改)

久しぶりに会った人に「前髪作った?」と聞かれた。思いもよらぬ質問だったし、「前髪を作る」なる行為が意味するものを掴みかねたため、答えに窮してしまったが、改めて考えてみると全く身に覚えのないことでもない。おそらくあれのことを「前髪を作る」と…

『李陵』を語り、人生を思う

当記事では中島敦の『李陵』について縦横無尽に語ることにする。『李陵』は自分が一等好きな小説である。確かに西村賢太の小説は好きで再読もしているが、『どうで死ぬ身の一踊り』も『一夜』も『夢魔去りぬ』も『李陵』には遠く及ばない。格が違うのだ。そ…