玉稿激論集

玉稿をやっています。

2020-01-01から1年間の記事一覧

帰れぬ者たちー『服従』の主人公と宮迫とー

期間限定で配属されていた部署から元の部署に戻ってきたとき、とある先輩に「久しぶりの現場はどう?」と尋ねられた。 「いやー、やっぱり自分のいるべき場所はここだったんだなって思います」 そう答えた。適当に。いや、テキトーに。 「ここがまさに自分の…

会社という宇宙、人間という宇宙

コピー機から出てきた給与明細を持って自席に戻ると、なぜかノートパソコンの画面が閉じられていた。 「〇〇さん、パソコンに明細がでかでかと写っていたから、画面を閉じておきましたよ」と先輩職員が言う。俺は感謝を述べたあと、「まあ、誰に見られても問…

誰よりも速く

(1)よくわからない導入から本題へ もんがまえの漢字は、うまいことできていると思う。 門という字は、神社の鳥居のように見える。内部と外部の境界線。その門から映し出される世界を、もんがまえの漢字は巧みに表現している。 陽が昇るときや沈むとき、門…

立川断酒

ここのところ、アルコールを摂取する機会を減らしている。「酒なんかいつでもやめられる」と息巻いている自分が、実際にアルコールを抜いたときにどうなるのか知りたかったからだ。あと、世論が高まってきたというのもある。 久方ぶりにいつものセブンで酒を…

雑感など

手付かずのおせち料理の重箱を見るとなんだか安心する。収まるべきところにすべての料理が収まっている。昆布巻きも黒豆も田作も。海老と数の子だけは少しでかい顔をしているけど。 自分の思考もこんな風にきれいに整理整頓されていたらいいのになと思う。仕…

文系学問の意味

自分がやられて嫌なことは他人にもやらないというのは、多くの人に採用されている原則だろう。まあ、都合よく解釈されてね。 というわけで、僕は他人に「大学でどんな勉強をしていたんですか」という質問は投げかけないようにしている。同じ質問を自分にされ…

酒、頭痛、眠り

大量の頭痛薬を飲む夢から覚めると、頭の痛みはすっかり治まっていた。寝ぼけた頭にプラシーボ効果という言葉が思い浮かぶ。効果のない錠剤でも医者に効くと言われて処方されると、そういうものなのかと思い込み、いつの間にか病気が治っているという、あれ…

凡庸の恐怖

大阪都構想が否決された。住民投票の投票権もないし、都構想の詳細も知らなかった僕としては、別にどっちに転んでもよかった。まあ、強いていうならば、可決されたときの反対派のインテリ学者連中の吠え面を見たかったというのはある。でも、否決されてから…

インテリ嫌いの頭の中

首相による日本学術会議の会員の任命拒否問題が収束しそうにない。まあ、当然だろう。任命拒否の理由も「総合的、俯瞰的観点から」とか訳わからないことを言っているし。 でも、世間は日本学術会議に厳しい。「税金で運営しているんだから、文句言うな」とい…

ぐちゃぐちゃな思い

『アンナ・カレーニナ』の冒頭には、「幸せな家庭というのはワンパターンだけど、不幸な家庭は多種多様だ」みたいなことが書いている。確か。 以下フィクション。フィクション大魔王。 会社の同期やら後輩と話していると、自分がワンパターンな幸せな家庭に…

夜に駆ける

中田敦彦曰く、老いとは病気らしい。 老いを止めるためには、まず、食事の量と回数を減らさなければならない。豊かな先進国で暮らす我々は、往々にして食べ過ぎている。特に、肉、魚、乳製品を。こんなものを食べているから、老いるのだ。なぜか。 (以下フ…

恐怖の電話

何かわからないことがあれば、電話して聞いたらいいじゃないという人がままいる。 マリーアントワネットかよと思う。 電話をかけるというのは、全ての手が封じられ、八方塞がりになったときの最終手段だ。 僕は電話をかけるのも、受けるのも大の苦手だ。言い…

中国の人、韓国の人

仕事の関係で、中韓の人と接する機会が多い時期があって(なんか世界を股にかけているビジネスマンっぽいな)、色々面白いなと思うことがあったので、そのことについて書いてみる。 まず断っておくけれど、ここでは中国人とか韓国人という書き方はしないよう…

とんねるず 石橋貴明という男

色々と話題になっているので、標記の件について(←本当に便利な言い回しだよな)今回は書いてみる。 僕は年齢的にはいわゆる「とんねるず世代」ではないけど、なんやかんやで中学とか高校の頃はほとんど欠かさず「みなさんのおかげでした」(以下「みなさん…

安倍政権の総括

会見の前から予想していた通り、総理が辞任した。大方の予想が外れて(?)、私の予想が当たった格好だ。 内田樹氏がTwitterで、総理が辞任したときに備えて、新聞社から寄稿依頼を受けていたことを明かしたのが8月26日のこと。そこから私は総理辞任にベット…

祖母の引っ越し(フィクション)

人生はジェットコースターだ(月並みだけどいい書き出し)。 まあ、というわけで、高知の元エキゾチック美人の祖母が僕の実家の近くに引っ越して来る運びとなった。高知に資産価値550億円の家を残して(ちょっと盛った)。 もう80歳になるおばあさんに部屋を…

会社で喧嘩するということ

チャンネルをザッピングしていたら、半沢直樹が社内で誰かの胸ぐらを掴んで、ブチ切れていた。いや、、、こえーーよ!!(東京03の飯塚風に) 今年の2月から3月くらいにかけて、会社で何回か先輩やら同期やらと喧嘩めいたことをした。当時の僕は、「言っても…

オリンピックがなくなった世界線で

「今日大阪何人だと思う?」 「165ぐらいかな」 「攻めるねえ。ちなみに俺は116。実際の数に近い方が勝ちね。負けた方はラーメン奢る」 「え、なにそれ。ちょい待てって」 みたいな会話をする日が来るなんて夢想だにしていなかった。まるでジェットコースタ…

レジ袋の都市伝説

7月からほとんどの店でレジ袋が有料化された。ついにこの日がやって来てしまった、と感慨もひとしおだ。悪い意味で。 とはいえ、そこまで大きく変わったことはない。よく行く近所のスーパーはもともと有料だったし、変化といえば、コンビニで「レジ袋、ご利…

誹謗中傷について

インターネットでの誹謗中傷に対処する法律の改正が進められているというニュースを見た。総務大臣曰く、「匿名で人を中傷する行為は人として、ひきょうで許し難い」とのことで、改正されると、匿名の発信者の特定が容易になるらしい。 総務大臣の発言は、多…

尾崎豊と箕輪厚介

YouTubeで箕輪厚介と中田敦彦の対談動画を見ていたときに、箕輪が印象的なことを言っていた。 「本当にクリエイティブなやつは、マネタイズのことまでしっかり考えている」 と。なるほどと膝を打つと同時に、どこかで似たようなことを聞いたなと思った。それ…

箕輪厚介のセクハラ騒動について

とても古い話題だけど、標記の件について(←最近覚えた言い回し)今更ながら思うところを書いてみる。 数々のヒット作の編集を手掛け、自身も「死ぬこと以外かすり傷」などの著者をもつ「天才編集者」箕輪厚介が自らが編集を担当する本の女性ライターにセク…

YouTubeで成功するには

タレントのYouTubeへの進出が止まらない。 うまくいっている人もいれば、全然バズっていない人もいる。この違いについて、色々と思うことを書いてみたい。 昨日YouTubeで見たカジサックと千原ジュニアの対談で、印象的な場面があった。 「遊び場としてはYouT…

バッティングの極意

たまにバッティングセンターに行く。 久しぶりに行くと、最初の方は空振りを連発する。 でも、慣れてくると、バットをボールがかするようになり、何球かに一回は力強い打球が飛んでいく。 調子が良くなり、良い当たりが連続すると毎回、「あ、もうバッティン…

ディストピアと化した世界で

セラミックナイフが嫌いだ。 何も切れないような見た目をしているくせに、鋭い切れ味をしているのが、何とも不気味に思えるからだ。 刃物は刃物らしく、ギラギラとした刃を光らせて、「気安く触るなよ」というメッセージを発するというのが、刃物が危険物と…

トカゲを飼っていた話

どこまで話したっけ。 昨日の続きから話したいけど、最近物忘れがひどくてねえ。 とりあえず引っ越してから、小学校に入ったところぐらいから話すわな。 というか、最近あそこらへんの道を久しぶりに通ったんよ。すっかり様変わりしてたなあ。高速道路を作っ…

好きな映画

就職が決まってから大学を卒業するまでの間に、とてつもなく暇だった時期が1か月ぐらいあって、日に1本から2本は映画を見ていた。朝5時から昼の1時ぐらいまでバイトして、帰りにTSUTAYAに寄る。家に帰って2時間ぐらい昼寝をした後、借りてきた映画を見る。休…

好きな芸人

最近特に怒ってもいないのに、文章の途中にサビみたくキレ芸を挿入していたので、少し疲れてしまった。 まあ、あれ書いているときは面白いんよね。読み返すとげんなりすることもあるけど。 だから、今日は趣向を変えて、好きなお笑い芸人の話でもしようと思…

年齢確認をされる話

この街に引っ越して来てから、もう2年以上経つ。 で、ほとんど毎日のように行っているスーパーがあるのだが、酒を買うタイミングで、もうかれこれ10回以上(ほんの少し盛った)年齢確認されている。最初の方は「若く見えるのかなあ」などと思い、嬉しかった…

財布を買おうとしている話

今使っている財布は、大学の入学式の前日に買ってもらったものなので、かれこれ6、7年は使っていることになる。 もうかなりボロボロになっている。ところどころに変な折り目がついているし、小銭を入れるポケットは完全に破れていて、意味をなしていない。 …