玉稿激論集

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2021-01-01から1年間の記事一覧

真理、倫理、論理ー我が集大成ー

(1)畳みきれない風呂敷を広げる序文 一見関係のない物事の間につながりを見出せると、それを成し得た自分の視点の独自性を、話すなり書くなりして誰かに伝えたいと思うのは、自然な欲求だろう。例えば、元阪神タイガースの金本知憲が連続フルイニング出場…

理解できぬものを求めて

100年ぐらいかけてやっとのこと、『青色本』(ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン著、大森荘蔵訳、筑摩書房)を読了した。いやー、訳わからんかった。意味のわからない文字列を最初から最後まで目で辿っただけのことを「読了」というのかについては、措…

生き恥を晒す生き方(あとがき)

ワンピース33巻で「生き恥をさらすくらいなら死ぬ方がいい」「右に同じ」と、ゾロとサンジが息巻くと、ロビンは「男ってこういう生き物よ…」と嘆息する。ジェンダーレス(!?)の現代の価値観には甚だそぐわない会話だ。まあ、僕としては、死ぬくらいなら…

シャングリラ3(fiction )

(1) 風呂に入らずに寝ると、翌朝絶対に後悔する。昨晩洗い流されるはずだった汚れが身体にまとわりついている感じとともに目覚める。ただ、すぐ風呂に入るというのも億劫なので、眠くもないのに俺は目を閉じた。こうしていれば睡魔は再び寄ってくる。 よ…

シャングリラ2(fiction)

(1) 子どもの頃から勉強が大嫌いだった。特に算数。どこでつまずいたかははっきりしている。分数の足し算だ。わたしはいまだに1/2+2/3とかの計算ができない。どうやっても3/5以外の答えが思い浮かばないのだが、おそらく間違っているのだろう。分…

シャングリラ(fiction)

(1) 「次いつ宅飲みするんすか?」 「まあ、いつでもいいっすよ。でも部屋が散らかってるんでね、掃除をしないといけないのが面倒ですわ」 夜勤終わりの後輩に聞かれ、俺はそう答える。古びた事務所の中。床は黒ずみ、椅子はガタ付き、そこら中に書類が散…

銃が教えてくれたこと

ついに24シリーズを全部見終わった。1シーズン24話(シーズン9と10は12話)が10シーズンとスピンオフの映画が1本あったから、全部で217話。いやー、面白かった。控え目に言って、全シーズンの全話に満足している。これからどうやって暇を潰そうか。 連邦捜査…